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りこさん、まずはご親戚宅が大津波で流失されました件、心よりお見舞い申し上げます。
さて、書籍のご紹介ありがとうございます。
早速、今日の会社帰りに、横浜駅西口地下街ザ・ダイヤモンドの有隣堂で最後の一冊を買ってきましたよ。
いろんな意味で、興味深い内容ですね。「いろんな意味で」というのをもう少し具体的に言うと、地に足ついた非常にしっかりした研究や見解が紹介されているかと思えば、客観的な検証抜きで思い込みのまま突っ走ること30年の某理事長さんや予言者(予知ではなく)さんまで、両極端まで片寄りなく紹介されている、という点です。そういう意味で、この本は「地震予知」という表向きのテーマよりは、科学のリテラシーを磨いて、ツッコミを入れてみたりモノゴトの信憑性について考えるキッカケとして良い教科書と言えます。
ただし、気をつけなければならないのは、仮説があたかも定説と読める書き方になっていたり、すでに解明済みの現象が未解明とされていたりといった問題も多々見受けられますので、自然科学の基本「事実の積み重ね」という点からは眉をひそめるべき部分があるのも事実です。
先日私がフォーラムに書いた内容の引用となりますが、
> (1) ある事象が発生し、その後、地震が発生した
> (2) ある事象が発生したが、その後、地震が発生しなかった
> (3) ある事象が発生しなかったが、その後、地震が発生した
> (4) ある事象が発生しなかったし、その後、地震も発生しなかった
>
> をカウントし、(1)+(4)の回数が(2)+(3)の回数よりも圧倒的に多いことを示す必要があります。
> これは地震前兆に限らず、自然科学の対象全てに共通して使える判定方法です。
>
> ほどんどの場合、的中実績として示されるのは(1)だけですが、それだけだと、たまたま偶然の一致なのかどうかが示されていないため不十分です。
> 分け隔てなく(2)(3)(4)も公正な視点でデータを取得した結果から客観的に見いだされる傾向かどうか、が信憑性を語る証拠となるのです。
という切り口で見てみると、P8の「日暈」(地震雲掲示板で、私が頻繁に「内暈」として返信している現象)について「地震とは無関係とした気象庁だが、翌々日に新潟で震度5強の大型地震が発生。それでも関係ないと言い切れるのか?」という、この掲示板でもすっかりおなじみの見解が書き込まれていますが、これはまさに上で述べた(2)(3)(4)に目を向けず(1)しか見ていない、片手落ちの理屈であることに気づくことが大切です。
同じことはP75の「月齢と地震にも因果関係があった!」についても言えます。このページの表に載っている地震は、新月と満月の付近で発生したものだけを恣意的に抜き出したものに過ぎません。では、実際の統計上どうなのか、私は自分でグラフに落としてみましたが「有為な傾向は認められない」というのが結論でした。まだ100年強の実績収集のため、この程度のデータ数しか集まっていませんが、あと200〜300年かけて、データ数が2〜3倍になれば、微かな傾向が見えてくる可能性はありますが、我々が日常生活の中で月齢と連動させて地震警戒体制を上げたり下げたりすべきほどのレベルでない、ということだけは間違いなさそうです。
4枚のグラフを並べましたが、いずれもwikipediaの「地震の年表」に以下の基準でピックアップして掲載されている、1901年〜2009年の全ての地震を拾っています。
<上の2枚:日本国内の117件>
日本を震源とする地震で、マグニチュード7.0以上、または最大震度6弱以上、または死者・行方不明者1人以上のもの。
<下の2枚:日本国外の161件>
日本以外の地域を震源とする地震で、マグニチュード8.0以上、またはマグニチュード7.0以上で死者・行方不明者10人以上、または死者・行方不明者100人以上のもの。
PS: 横浜市長の件は、その方面にはすっかり疎いので、何のことかさっぱりわかりませんでした。
NO.76927 通行人さん
> ブライトさんって、当サイトの関係者じゃないですか?
だとしたら、投稿/返信への「拒否設定」を食らうはずがないですね。
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