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「カラスが騒いだ後の地震」でも
「体感の後の地震」でも
「あやしい雲が出現した後の地震」でも
共通する問題ですが
「○○と地震の間に関連は見つかってない」という人と
「実際に、○○の後に△△地震が起きた」という人が必ず現われます。
両者の関連の有無はどのように判定すべきでしょうか?
それは簡単で「主観的な思い込み」ではなく「公正中立な統計処理」を使えばよいのです。
ネット上の様々な報告を見ていると、その仮説を支持する数少ない事例だけで「関連あり」「的中!」と判断されているケースをよく見かけますが、偶然の一致かどうかを検討せずに関連ありと判断するのは主観的であって、統計学的に間違っています。
統計学的に、というと小難しい理屈っぽく思えるかもしれませんが、考え方は簡単です。
この考え方は、地震だけでなく、日常生活の中では、ニセ科学やインチキ商法、あるいは偏見や思い込みに惑わされず、物事を正しく判断したい場面でも役立つはずです。
まずは、以下のケースをカウントしておきます。
A:○○が起きた後、地震が発生した
B:○○が起きたが、地震が発生しなかった
C:○○が起きなかったが、地震が発生した
D:○○が起きなかったし、地震も発生しなかった
B〜DのケースもAと同じ重みでカウントすることが大切です。我々の関心は、「○○」と「地震」に向けられているため、Aのケースを発見しただけで成果が出た、と勘違いしがちですが、もしそういう気持ちになったとしたら、それは客観的スタンスを見失なって、意識にバイアス(偏り)が生じていることを自戒しなければなりません。
ざっと大まかに言えば「関連あり」と結論づけるためには「A+Dのカウント数が、B+Cのカウント数よりも明らかに多いこと」が必要です。
例えば、ここや隣の掲示板では、毎日のように「夕焼け」「カラス」の報告がありますので、Aのケースが多いのは当然です。しかし、それよりもっとBのケースのほうがが多い(ため、関連ありとはいえない)ことがまるきり無視されています。
関心のある方は、
http:www.kisnet.or.jp/nappa/software/star/freq/2x2.htm
の4つのハコ(条件1が○○の有り/条件2が無し、観測値1が地震の有り/観測値2が無し)に試しにいろんな数字を入れて「計算!」ボタンを押してみて下さい。「結果」にn.s.と出るうちは「関連があると言えるだけのデータが揃ってない」ということになります。
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