カラスの大合唱 (-)

3月11日(金)午後13時45分頃、関東地方のＣ県北部・Ｋ市にある某公団住宅の私が賃貸しているマンションのまわりで、急に数羽のカラスがいっせいに鳴きはじめました。
最初はただ単に、繁殖期を迎えてつがいを求めるカラスの求愛行為なのかな、と思っていたのですが、その鳴き方があまりにも異常で騒がしく、なんだか様子がすごく変です。
不思議に思ったので表に出てみて、駐輪場の自転車に留まっているカラスに近づき、目の前でパンパンと手を叩いておどしてみても、思い切って小石を投げつけて追い払おうとしても、カラスはまったく意にかえさず、ただひたすら、あっちこっちにピョンピョンと飛び回ってはカーカーと鳴き続けるのです。
ふとあたりをよく見ると、街路樹や電線の上に数羽のカラスがとまっていて、仲間に呼応するかのように、カーカーと鳴きわめき続けていました。
そのなかには、マンションのベランダや廊下の手すりなどに留まって、まるで人間にかまってもらいたいがためか、それとも無関心な住人をバカにするかのように、いつまでもしつこく鳴き続けていたのでした。
やがて、鳴きつかれたのか、あきらめたのか、カラスの群れはしだいに少しずつ、散り散りに飛び去っていきました…。
それから10〜15分後、あの地震が起きたのです！
これがカラスが知らせてくれた地震の予兆と見なさずにいられないでしょうか？
ひょっとしたら、あのカラスたちは、人間に地震が来ることを必死に教えてくれていたのかもしれません。
…でも、その知らせ方はいささかうるさくて、人間にはとうてい理解できない、非常に迷惑この上ないものだったのが、今となってはとても悔やまれますけれども…。

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