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月の赤さの程度が違って見える要因はすでに明らかになっており、それらの影響を除いて比較しない限り「月の赤さ」を地震予知手段に利用するのは実用性がないことは、少し前に「月 NO.11431」への返信で述べた通りです(ましてや、他の日に同じ高度で見比べた対象もなく、ただ「赤い」だけ言うのは論外)。
ということで調子に乗って、青森Kさんが
> 撮影日時:平成7年1月15日 20時00分ごろ
> 撮影場所:千葉県JR東船橋駅上空
> この情報が本当ならば、高度は約50°低い月とは言えません。
として解像度の高いバージョンを貼り直してくださったこの写真についても検証してみましょう。
日時と場所が分かっていれば、空のどの位置にどんな月が見えるか、を計算して確かめることができます。例えばこれら:
http:スラスラwww2d.biglobe.ne.jp/~hasegawa/hoshi/
http:スラスラwww2s.biglobe.ne.jp/~yoss/moon/anyday.html
で調べてみると、
・約50°の高さ(通常なら充分に赤みが抜けるはず)
・月相13.0(=満月の一日前)
という月が浮かんでいたことが判ります。しかし私は、撮影日と時刻がそれぞれ間違っており、正しくは「1995年1月16日 18時00分ごろ」だったのではないか、と考えますが、その根拠は以下の通りです。
1)この写真の月は、地平線近くの低空にあること
月の縦方向がやや縮んで扁平に写っています。これは、光が通過する際、超低空の大気層がレンズのように作用することで光が屈折して実際の高さよりも少し浮き上がって見える現象によるものです。この現象は、大気の密度変化の勾配があることで起きるため、超低空以外で発生することはありません。なので、20時よりも月の高度が低い18時を「はちじ」間違いで、2時間間違った、という可能性を疑っています。
2)この写真の月は、完全な満月であること
1月15日の20時の月相(*)は13.0ということで満月のちょうど1日前ですので、月の左側、ウサギ模様の胴体側(この写真は180度ひっくり返ってますが、これは出版社の手違いでしょう)が満ちきっておらず、少し欠けているはずですが、裏返した写真をあわせてみると輪郭がピッタリ重なりますので、完全な満月といえます。(*:満月の月相は常に14ですが、月齢は月相を正確には反映しておらず、満月時の月齢は13.8〜15.8の範囲を変動)
3)地震発生の日付けを誤っていること
兵庫県南部地震による阪神・淡路大震災は、1995年1月17日に発生しましたが、この写真に書き込まれた地震発生日は1月16日ということで、1日間違えていますので、撮影日も同じく1日前にスライドしてしまっている可能性があります。
ということで、正しい撮影日時を「1995年1月16日 18時00分ごろ」と仮定すると、月相はぴったり14(満月)、となり、その時の千葉県での月の高度は16度なので「扁平で赤く見える」のは通常通りの現象、といえることになります。
また、地震が発生した兵庫県は、写真が撮影された千葉県からは西の方角になります。写真は逆に東の空の月を撮影しているため、兵庫県の地震前兆現象がここに反映されることは、既知の科学の範疇からは考えにくく、それを超えた何か未知の原理をあてはめる必要があります。
最後にEUさん、皆既月食の場合、月がこのように一様な明るさになることはありません(影の縁側が明るく、中心側が暗いグラデーションとなります)。そもそも、皆既月食が発生する日時は計算で正確に求められていますので、そちらと確認すれば一目瞭然です。例えばここ:
http:スラスラwww.ncsm.city.nagoya.jp/astro/eclipse/lunar.html
また、別のところでおっしゃっていましたが、満月以外の日に月食が起きることは絶対にありませんので、ついでに月食の発生原理もおさらいしてみてはいかがでしょうか。
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